営業管理システムとは?必要性や導入するメリットを解説

06 November.2020 / 営業力強化
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企業の売上・利益向上のために欠かせないツールの1つである営業管理システム。年々導入を検討する企業が増えています。

営業を管理することで、やるべきことがすっきりするため次に行うべき戦略に気がつきやすくなります。しかし、営業を管理と言ってもどのように行えば良いのでしょうか。

本記事では営業管理システム必要性や主な機能といった基礎から導入するメリット、選定ポイントまでわかりやすく紹介していきます。

営業管理システムとは

営業管理システムとは、営業部門が行う日々の営業活動を支援するためのシステムです。別名SFA(セールス・フォース・オートメーション)と呼ばれています。

受注や売上だけでなく、営業プロセスや案件の進捗、商談の内容などを可視化して管理することで、営業活動における業務の効率化を図ることができます。

企業がSFAを導入するメリットは大きく分けると、「営業活動を見える化できること」「営業活動を標準化できること」「営業活動を効率化できること」の3つです。

営業管理システムの必要性

企業が目指すのは利益の創出です。前期よりも多くの売上を達成し利益を生み出してこそ、さらなる投資が可能になり事業を拡大していくことができます。そして、売上向上の核となるのが、売上を生み出す営業部門です。

営業部門が売上目標を達成するためには、あらかじめ目標を設定した上で実績を数値化し、そのギャップを追い続ける必要があります。しかし、プロセスを数値化せず目標を掲げていた場合、目標達成を阻んでいる原因がわからず、根性論的な営業活動になりがちです。

根性論的な営業活動から抜け出すためには、売上に繋がるプロセスも分析していかなければなりません。

営業管理システムはプロセスや案件の進捗、商談内容を管理できるため、営業の業務効率化を図る上で、とても有効な手段です。属人化しやすい営業活動状況を共有・管理してチームの負担を分散させることができます。

売上につながるプロセスも分析する必要がある

売上向上のためには、営業活動の工程を細かく分解し、各プロセスでKPIを設定する事が必要です。

営業プロセスを大きく分けると、「顧客データの蓄積」「マーケティングによる引き合い」「商談管理」「見込み管理」「成約」の5つに分けることができます。

しかし、現状KPIとして管理できてるプロセスは「見込み管理」と「成約」です。もし、「顧客データの蓄積」「マーケティングによる引き合い」「商談管理」の工程に売上向上を阻む要因があったとしても、その事実に気づくことができません。

そのため、売上目標を達成するためには、これらの数値も管理・分析する必要があります。

エクセルでの数値管理は売上減少の要因になりえる

多くの企業が数値管理の手段としてエクセルを採用しています。

営業担当が必要なデータを入力し、週次ペースで提出し、マネージャーが取りまとめた上で、関数で対比を分析、表やグラフを作成して目標値とのギャップを可視化する。一見良さそうですが、営業部隊が本来一番時間を使う場所は、営業戦略の立案や商談です。データをまとめる作業ではありません。

エクセルで数値を管理するということは、本来時間を割くべき業務の時間が減ってしまう恐れがあり、売上の機会損失に繋がっていきます。

営業管理システムを導入するメリット

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営業管理システムを導入するメリットは次の3つです。

  • 営業活動を見える化できる
  • 営業活動を標準化できる
  • 本来の営業活動の時間を増やせる

それぞれのメリットについて解説していきます。

営業活動を見える化できる

営業活動が可視化されることで、案件の進捗や商談内容など、日々の営業状況をリアルタイムで把握できます。そこから売上状況や売上予測を確認できるため、その時々に合った戦略を立てることが可能です。

また、マネージャーが営業プロセスや提案内容といった営業パーソンの営業活動をチェックすることで、つまずいたポイントや失注に至った原因を特定しやすくなります。

営業プロセス上の課題が見えるようになれば、改善への近道になりますし、最適な営業プロセスを構築することにも繋がっていきます。

営業活動を標準化できる

営業管理システムでは、日々の営業活動の過程で得た顧客情報や成功事例、人脈といった情報資産を集約・整理することができます。

自然と営業ナレッジが蓄積されることで、最も有効な営業手法を抽出し標準化することも可能です。例えば「受注に至った全案件のデータを分析して、自社の成功法則を見出す」など。標準化することで、営業パーソンのスキル向上や部署、会社全体のレベルアップにつながっていきます。

本来の営業活動の時間を増やせる

営業管理システムには営業日報・週報を作成する機能があります。SFAで作成した日報・週報はそのまま共有できるので、メールで添付したり印刷する手間が減らせます。

また、クラウド型の営業管理システムなら、スマホやタブレットから操作できるため、移動中や外出先で作成から共有までスムーズに完了します。

オフィスに戻ることなく仕事ができるため、事務作業にかかる時間や手間を大幅に削減でき、本来の営業活動に時間を割けるようになります。

より詳しいメリットや導入効果はこちらの記事で解説しています。

営業管理システムの主な機能

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製品によって多少違いはありますが、ここではどの製品にも共通する、営業管理システムの核となる以下4つの機能を紹介します。

  • 顧客管理機能
  • 案件管理機能
  • 商談管理機能
  • 日報・週報などの活動報告

それぞれの機能について解説します。

顧客管理

顧客に関する詳細情報を管理する機能です。

会社名、所在地、電話番号、担当者、役職といった基本情報から、顧客との接触履歴まで一目で把握できます。名刺を自動取込できる製品や、名刺管理ツールと連携できるSFAを選べば、わざわざ入力する手間が省け、正確な情報を管理できます。

営業管理システムで顧客情報を管理していれば、不在時の対応や異動、担当変更による引継ぎがスムーズになります。

案件管理

営業案件に関する詳細情報を管理する機能です。

営業先企業、営業担当者、提案商品・サービス、営業フェーズ、受注見込み、受注予定日、受注見込み額といった項目で管理していきます。

SFAの案件情報をみれば、誰がどこに何を提案していて、現在どんな状況なのかが一目でわかり、営業パーソンに対して、適切な指示出しが可能です。

また、営業会議に必要な案件情報の報告もスムーズになり、会議の質を高められます。

商談管理

商談に関する詳細情報を管理する機能です。

商談の目的、時間、商談の参加者、決裁者、提案書、提案金額、次回アクション予定などを入力します。商談情報を見れば、商談の経緯や進捗を把握できるので受注を獲得するための的確なフォローが可能になります。

また、商談情報を社内で共有することで、トップ営業パーソンの提案書やクロージングといった営業スキルをチーム全体に横展開でき、レベルアップにつながります。

日報・週報などの活動報告

日報や週報を簡単に作成できる機能です。

SFAの日報・週報なら、エクセルよりも簡単に入力でき、メールに添付したりフォルダにアップする手間が不要です。SFA上ですぐに共有できるため、営業マネージャーは行動・成果を迅速に把握しタイムリーなアドバイスが可能です。

また、SFAの日報・週報で営業パーソンの事務負担を軽減でき、コアな営業活動に時間を割けるようになります。

より詳しい機能についてこちらの記事で解説しています。

営業管理システムを選ぶポイント

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営業管理システムを導入して飛躍的に売上・利益を伸ばすためには、製品選びが肝です。

IT投資の見切り発車はリスクが高いといえます。選定のポイントを押さえて自社に合った製品を選びましょう。

機能の多さだけで選ばない

ITツールを選ぶ時に、多機能なツールを選んでおけば間違いないと考える人もいますが、多すぎる機能が邪魔になることがあります。大は小を兼ねるということわざはありますが、SFAにおいてはこの限りではありません。

多機能なツールは使いこなせればすごく便利ですが、多機能ゆえ操作が難しく、次第に使われないツールとなって導入が失敗するケースがあります。

それならば、自社に必要な機能だけが備わった製品を選ぶ方がコスト面からみても賢い選択です。また、営業マネージャーが重要視する機能と、営業パーソンが重要視する機能には差異があるので、バランスを考えて機能を選定しましょう。

営業パーソンにとっての使い勝手を考える

営業管理システムを一番使うのは営業パーソンです。彼らに日々の営業活動のデータを入力してもらわなければ、導入する意味がありません。

そのため、営業パーソンにとって「使いやすい」「積極的に使いたい」と思える営業管理システムを選定する必要があります。日々業務をやりながら新しいツールの使い方を覚えるのは大変です。

営業管理ツール導入のプロジェクトチームに現場の営業パーソンを入れ、導入検討の段階から浸透させられるようにできると良いでしょう。

カスタマイズの柔軟性があるか

営業管理システムは導入したときのまま使い続けることはほとんどありません。実際に一定期間使ってみると、「こうした方が使いやすい、こんな項目があると便利」といった要望がでてきます。無料トライアルなどスモールスタートで自社に合うか確認することも長く使い続けるコツになります。

また、刻々と変化するビジネス環境にあわせて機能そのものを変更したいニーズも出てくるでしょう。そうした、将来のニーズを見越して、カスタマイズの柔軟性があるとよいです。

さらに、自分たちである程度自由にカスタマイズできると、機動的でコスト面でのメリットも大きくなります。

導入前に考えておきたいポイントはこちらの記事でまとめています。

まとめ

営業管理システムは、売上向上に必要不可欠なツールです。営業プロセスを管理して、売上目標とのギャップをリアルタイムに把握できます。

営業パーソンが日々行っている営業活動情報が、営業管理システムに集約していることで、自社にとっての成功方法を抽出できたり、トップ営業パーソンの手法を横展開しチームのレベルアップを図ることが可能です。

営業管理ツールの導入で売上を伸ばしたいのであれば、自社に合った製品を選ぶことが大切です。どの製品が最適かは、企業によって異なります。

導入する目的や必要な機能を明確にした上で、比較検討を重ねましょう。デモ画面やセミナーなどで使用感を確認したり、お試しを利用することで評価することが重要です。

自社にあった営業管理ツールの導入と活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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