【 要確認 】CRM導入前に確認しておきたい、メリットとデメリット
CRMシステムは、顧客と良好な関係を築き、売上や利益を伸ばすために多くの企業で導入されています。同業他社との激しい競争を勝ち抜いていくためのサービスの提供をするためには、CRMシステムの導入は欠かせません。
そこで今回はCRMを導入することによる「メリット、デメリット」を中心に、CRM導入時に必要な考え方についてご説明します。
目次(表示/非表示) |
---|
CRMと売れる仕組みの関係性
「CRMを導入すれば何がどのように変わるのか?」
これは多くの企業経営者が口にする疑問です。この問いに回答する前に、まずはCRMと売れる仕組みの関係性についてお話しします。
CRMを導入すれば、まず企業と顧客との関係性が変わります。特に従業員の顧客に対する意識レベルや行動レベルにおいて大きな変化が見られるでしょう。
多くの企業でCRM導入後に見られる「変化」を以下3つピックアップしてみました。
1.顧客ニーズに対する理解が深まる
クーポンつきのDMを送る、アウトバウンドでおすすめ商品を案内するといった通常のプロモーションでは、今の時代に顧客を囲い込むことはできません。一方的なプロモーションは顧客から敬遠されるためです。
このような場合、CRMに蓄積された膨大な顧客データや購買履歴、趣味嗜好などあらゆる情報を注意深く分析すると活路が見えてきます。顧客にマッチしたプロモーション手法を生み出そうとする動きが生まれるのです。
2.企業リソースの有効活用が図れる
「すべての顧客に平等に全力でサービスする」のは理想です。一方で、社員の労力や資金に限度があるのも事実でしょう。
このような場合は、例えばパレートの法則(8:2の法則)に基づき、売上の8割を生み出す2割の優良顧客に対し、どうすればいいか考えます。その際、CRM無くしては「2割の優良顧客」を抽出することが自体が不可能です。
これにより社員の目標が定まり、「2割の優良顧客」に対し全力でサービスすることが可能となります。
3.商機を逃さない
CRMにより顧客行動がリアルタイムに把握できます。また、どの顧客にどの社員が対応しているかも一目瞭然です。
それぞれの状況や進捗について把握できるため、商談の進捗状況に応じて、てこ入れを図ったり、他の社員がフォローしたりと、臨機応変に動けるようになります。つまりは、商機を逃さず顧客に対応できるということです。
CRMを導入するメリット
では、CRMを導入するメリットについて3つご説明しましょう。
1.顧客情報の見える化が図れる
それぞれの社員が抱えていた顧客情報をすべてシステムに集約することにより、情報の一元管理が図れます。
これにより、顧客情報を全社員で共有し、均一のサービスレベルを保つことができるでしょう。
2.優良顧客のアップセルにつながる
顧客の行動や嗜好データを分析することにより、意外な「気付き」が得られます。その発見をマーケティングに生かすことで優良顧客を生み出し、伸ばすことが可能となるのです。
例えば、売れないと思っていた商品が実は、少数のリピーターに好まれているものであったというケースは結構あります。これまでの企業側の認識や想い込みを改めるためにも、そうした情報を見える化することは大切です。
3.戦略的なリソース配分ができる
効率的にマーケティング分析や販売戦略を行うことにより、売れ筋の把握が可能となり、不要な在庫を抱えるリスクを減らすことができるでしょう。
人員配分も戦略的に行うことができるため、経営資源の効率的な配分が可能となります。
CRMを導入するデメリット
では、逆にCRM導入によるデメリットは何でしょう?代表的なものを3つ紹介します。
1.コストがかかる
当たり前ですが、CRM導入にはコストがかかります。
また、導入だけでなく、システムの保守メンテナンスにも費用が発生する点にも注意が必要です。
2.すぐに効果がでるとは限らない
CRMを導入したら翌日から効率的な営業ができるというわけではありません。
CRMを活用するには、顧客の購買行動を蓄積し分析する時間がかかるという認識を持ちましょう。
3.データを蓄積するだけで終わってしまう
CRMを導入して失敗する企業の多くが顧客データを蓄積するだけで終わってしまうパターンです。
蓄積したデータは分析し現場に活かすことで初めて意味を持ちます。つまり、顧客分析スキルを持った人材を育成するということです。
おわりに
中小企業におけるSFAは「情報共有」に着目して選ぶべきです。
CRM導入によるメリット・デメリットを比較してみると、企業側にはある程度「覚悟」が必要かもしれません。しかし、CRMを導入し活用できれば大きな戦力となるでしょう。
今やCRMは顧客管理に欠かせないツールです。あらゆる面で導入すべきかそうでないのかを吟味した上で、どうするかを決めてください。