導入事例
ベンダーに依存しない
柔軟性と持続可能性の高いシステムを
自社で構築
導入事例の概要
東亜建設工業では過去に構築したフルスクラッチシステムを長年使い続けてきたが、開発元ベンダーの開発担当者移籍に伴う保守性の悪化という課題に直面し、新たなシステムへの移行に迫られていた。そこで同社はJUST.DBを用いてノーコードベースのシステムを新たに構築。システムの運用・メンテナンス体制の刷新や業務プロセス刷新につながる環境の構築に成功している。
導入前の背景
硬直した旧システムを柔軟なシステムへ刷新したい
東亜建設工業は、フルスクラッチ開発された旧システムの運用が限界に近づいていた。開発ベンダーの開発担当者移籍により保守性が悪化し、他のプラットフォームへ移行するも不具合が発生。持続可能性があり業務効率化を実現できるシステムが求められていた。
JUST.DB 採用の理由
使いやすさや機能、コスト面で高い評価
ベンダーに縛られないシステム構築と運用を目指す中、講習も充実しているJUST.DBであればプログラミング経験がなくとも自社でのシステム改修・メンテナンスが可能であると判断。また、基本機能で要件を満たしている点とコストパフォーマンスに優れている点も導入の決め手となった。
導入後の成果
現場のニーズに即した柔軟な業務システムを構築
依頼・受託・日報入力や会計システムへのデータ連携を、現場のニーズに合わせた業務プロセスで進められるシステムをノーコードで実現。さらにクラウド化によって場所を問わずアクセスできるようになり、今後の大幅な業務効率化が期待されている。
ビジネスの変化に対応できる柔軟なシステムを構築したい
1914年創立という長い歴史を誇る総合建設業の東亜建設工業は、「社会を支え、人と世界をつなぎ、未来を創る」という長期ビジョンの下、海上土木や陸上土木、浚渫・埋立、建築工事の請負など、幅広い事業を展開している。技術力の向上と新技術の開発に努めることで、高品質かつ経済性にも優れた工事を提供し、社会からの期待に応えてきた同社は、近年特にESG経営へ注力している。そして、その一環として位置づけられているのがデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進だ。
そんな同社では設計の依頼・受託、日報の管理、工数管理などの業務を支えるシステムに関して長年にわたり大きな課題を抱えていた。フルスクラッチ開発した旧システムは、運用開始からしばらくした後に開発ベンダーの開発担当者が移籍。その後2005年に別のプラットフォームへシステムを移行したものの、バージョンアップ対応だけで手一杯となってしまい、時代に合わせたシステムの改修までは手が回らなかった。
経営企画本部 DX推進部 業務支援課長 山本威氏は「古いシステムに業務を合わせることを20年以上も余儀なくされてきたため、現場ではさまざまな不満の声が上がっていました。オンプレミスゆえに社内でしか使えないことも不便であり、より柔軟で持続可能なシステムへの刷新を目指すことになったのです」と振り返る。
基本機能が充実しておりライセンス体系にも魅力
こうしてシステム刷新に乗り出した東亜建設工業では、ベンダーの開発担当者が移籍してしまった過去の経験から、自社で改修・メンテナンスできるノーコード開発ツールであることを最大の要件に製品選定を進めた。
さらに、ワークフロー機能を有していることも重要な要件としつつ、他のノーコード開発ツールと比較検討を実施。その結果、基本機能で十分な要件を満たし、さらにコストパフォーマンスに優れていたのがJUST.DBであった。
「プラグインの追加などが必要となる他製品と違い、JUST.DBであれば基本機能だけで私たちがやりたいことが実現できました。また、ゆくゆくは全社員に使ってもらいたいという思いがあり、ユーザーライセンスではなく同時ログインライセンスであることも当社のニーズに合致していました」(山本氏)
サポートチームとの連携や講習の受講でスムーズに構築
東亜建設工業では、無償トライアルを経て2023年9月末にJUST.DBを契約した後、PoCへと移行した。導入・構築に当たっては、まず山本氏と同じ業務支援課の志村豊彦氏と上野淳氏を合わせた3人が講習を受講し、JUST.DBの操作方法や構築のノウハウを学んだ。
「講習はテキストに沿って操作しながら学べる内容で、さらに必要なデータは既に用意されているため、快適に受講できました。最初に講習を通してJUST.DBを体験できたのはとても意義があったと実感しています」と志村氏は振り返る。
システム構築では、時間計算の複雑さや日報での業務時間管理などで苦労することもあったが、そうした個々の課題に対してはジャストシステムのサポートチームと密に連携して解決策を見出していった。
「少々厄介な質問内容であっても、サポートチームが迅速かつ丁寧に回答してくれるので、スムーズに作業を進めていけました」と志村氏は語る。さらに山本氏も「依頼・受託・日報の機能のうち依頼と受託については、ジャストシステムのSEの方がサンプルを構築してくれたので、それをベースに構築していけました」と続ける。
さらにプログラマーの経験を持つ上野氏は「ノーコーディングで直感的にシステムを構築できるので、プログラミングに関する知識がほとんどない人でも使いこなせるはずです」とJUST.DBを評価する。
各種社内データも集約していきたい
こうして東亜建設工業ではJUST.DBの導入によって、場所を問わずアクセスできるクラウドベースのシステムへと移行するとともに、ワークフローを効率化する業務環境を実現できた。
今後はExcelで管理しているデータをJUST.DBに移行し、管理部門の業務効率化も図っていく予定だ。そして山本氏は「JUST.DBにおける社内外のコミュニケーションを含めたワークフロー機能が近いうちに強化されると聞いています。それによって、我々のやりたいことがさらに実現できるようになるだろうと期待しています」と、JUST.DBの機能改善が同社のさらなるDX推進に貢献することを示唆した。
東亜建設工業株式会社
経営企画本部 DX推進部 業務支援課長
山本 威 氏
東亜建設工業株式会社
経営企画本部 DX推進部 業務支援課
志村 豊彦 氏
東亜建設工業株式会社
経営企画本部 DX推進部 業務支援課
上野 淳 氏