導入事例
JUST.DB でITSMシステムを刷新して業務を可視化
アジャイルなシステム開発のプラットフォームとしても評価
導入事例の概要
ミツカングループでは、より効率的かつ効果的なITサービスマネジメント(ITSM)を実現するために、JUST.DBを用いて国内約2,000人が使用する新たなITSMツールを開発した。JUST.DBの導入から開発、運用までのプロセスは極めてスムーズに進み、同社は従来の業務の効率化と透明性の向上に成功している。さらに今後は、JUST.DBでの新たなシステム開発に向けて、ノウハウの蓄積などを精力的に実践しようとしている。
導入前の背景
環境変化に強く、迅速に対応できるプラットフォームを模索
情報部門への問合せ・依頼申請(ITSM)の再構築と並行して、社員情報の申請システムの刷新を行う必要があった。これら2つをあわせて解決できるツールとして、環境変化に強く、社内で迅速に対応できるプラットフォームを模索していた。
JUST.DB 採用の理由
充実した機能とフレキシブルなライセンス体系
JUST.DBの使いやすさと機能の豊富さ、開発効率・保守性の高さ、フレキシブルなライセンス体系などを高く評価。他のツールと比較検討した結果、総合的なバランスの良さや、ジャストシステムの親身かつスピーディな全社での対応などが決め手となり、JUST.DBの導入を決定した。
導入後の成果
新システムをアジャイル開発し業務の透明性・効率性を向上
JUST.DBを用いて、国内約2,000人の社員が利用するITSMシステムの開発に成功。操作性が高くマニュアルレスで使えるだけでなく、SLA管理やデータの可視化など従来のシステムでは不可能だった機能を実現し、業務の透明性と効率性が大幅に向上した。今後はJUST.DBをさらに活用し、社員情報の申請システムも構築する予定だ。
サポート終了が迫る従来システム
社員情報システムの刷新も同時に解決したい
発酵という自然の力を活かしたお酢づくりからスタートし、その後220年の長きにわたって変革と挑戦を積み重ねてきたミツカングループ。同社は、家庭用・業務用の調味料、加工食品、納豆の製造販売を主軸に、日本国内に留まらず、アジアや北米そして欧州にも活動の場を広げ、現在ではグローバルに事業を展開している。その長い歴史の中では「環境にやさしい生産方法」を常に追求し続けており、現在もサステナブルな事業運営を目標に掲げている。
ミツカングループにおけるさまざまな業務をITの側面から支える情報システム部では、これまで使い続けてきたITサービスマネジメント(ITSM)ツールのサポート終了が迫っており、システムの移行が喫緊の課題となっていた。
情報システム部 システム2課 課長の田平浩樹氏は「新しいITSMの再構築を、ツールの標準的な機能を活用して迅速に行うことが第一の課題としてありました。それと並行して、社員情報の申請システムの刷新も課題としてあり、これらを同時に解決できる開発プラットフォームを探していました」と振り返る。
システムの移行に関してはシステム開発の潮流からスクラッチ構築ではなく、ノーコードもしくはローコードと決め、その上でSaaSの活用が検討されていた。
使いやすさと充実した機能、柔軟なライセンス体系
自社に最適なソリューションを検討する中、展示会で出会ったのがJUST.DBだ。システム2課 和田谷理奈氏は「開発者だけでなく利用者も使いやすそう、というのが第一印象でした。テーブル連携(ルックアップ・パネル間連携)などデータベースとしての基本機能が充実している点にも感銘を受けました」と語る。
その後、複数のローコード/ノーコードツールで比較検証を行い、多くの優位性があったことからJUST.DBの採用が決まった。
「開発時の操作のしやすさやレスポンスの良さ、実現できる機能の豊富さを評価しています。拡張性も優れているので、状況の変化にも迅速に対応していけると判断しました。クラウドの時代にふさわしいスモールスタートにも適した契約ライセンス体系・価格の柔軟性もありがたい点です。運用保守性も高く、総合的にバランスの取れたサービスであると感じました」(和田谷氏)
さらに情報システム部 システム2課 松井さおり氏も、「エージェントやコマンドラインツールなど、他システムとの連携を意識した設計も大きな評価ポイントでした。例えば、データフロー機能を活用して、社内システムのRDBから組織データを直接連携しCSVで出力し、日次で処理することや、データの結合・編集もJUST.DBであれば可能です」と語る。
2023年5月から7月にかけてPoC(概念実証)を実施した後、8月にJUST.DBを導入。そして同年11月にはJUST.DB上で開発した新ITSMシステムの稼働を早々に開始した。JUST.DBにおけるシステム開発について田平氏は「情報システム部門としてのこれまでの経験から、後々のメンテナンスや運用がしやすいように開発しました。具体的には、命名規則をはじめとした標準的な開発ルールを整備しました」と説明する。和田谷氏も「JUST.DBは機能の組み合わせ次第で実現できる要件の広がりが見えて“工夫しがい”がありますね。アイデアを思い付いたらすぐに設計・開発してテストを行い、結果を開発チームで確認する、といったアジャイル開発を実現できます」と笑顔を見せる。
情報システム部 システム2課 鳥越優稀氏はジャストシステムのサポート対応についても高く評価する。
「サポートに問い合わせれば3営業日以内には絶対に回答が返ってきて、当日中にレスポンスが届くことも珍しくありませんでした。JUST.DB導入からわずか3カ月で新システムを稼働できたのも、この迅速な対応があったからです。さらに、回答だけではなく、私たちの要件を理解した上で新たな提案をしてくれました。このようなサポートもあり、システム稼働後の今も本当に助けられています」(鳥越氏)
田平氏も「営業の方に“課題を一刻も早く解決したい”と言えば、Web会議をすぐに調整していただけました。そのレスポンスの速さがスムーズな開発と導入にもつながりました」と述べる。
誰にとっても使いやすいシステムを開発
全社の申請状況をリアルタイムで可視化
11月から稼働を開始したITSMツールは、既にミツカングループの国内全拠点・全部門の約2,000人の従業員が利用している。JUST.DBによる新しいITSMシステムはUIが非常にシンプルかつ明瞭であるため、操作マニュアルもほとんど作成しておらず、数千人が使用しながら問い合わせは皆無だという。
また、このシステムではSLA(Service Level Agreement)に基づいた運用や承認ワークフローの可視化、申請状況のグラフ化、フィルタリング&ハイライトなど、これまでの以前のITSMツールにはなかった機能を盛り込んだ。「申請状況を含む業務可視化は重要なポイントです。全社の問い合わせ状況が一目でわかるようになり、業務の効率化が進んでいます」と田平氏は語る。
ミツカングループでは今後JUST.DBをさらに活用し、来年を目途に社員情報の申請システムも構築する予定だ。田平氏は「JUST.DBを利用しながら社内でのノウハウを蓄積することで、これから新たなシステムを開発するときに、よりスムーズに進められるようにしていきたいです」と意気込みを示す。
株式会社Mizkan J plus Holdings
管理本部 情報システム部 システム2課 課長
田平 浩樹 氏
株式会社Mizkan J plus Holdings
管理本部 情報システム部 システム2課
和田谷 理奈 氏