JUST.DB 導入事例 JUST.DB 導入事例

導入事例

Excelベースの従来業務から無理なく移行し
「スペース」機能を活用して
社外も含めた業務効率化を実現

帝国器材株式会社 様

導入事例の概要

帝国器材では、部署間のデータ連携強化と業務効率化を目的に「JUST.DB」を導入。Excelベースの従来の業務を維持しながらスムーズにシステム移行を推進し、本格運用を開始した2024年3月からわずか半年足らずで社内外の連携の強化や、残業および業務上のミスの削減など数々の成果を上げている。今後は全社へのJUST.DB活用拡大を目指し、業務全体を通して効率化を進めていく計画だ。

導入前の背景

Excelベースの業務が部門間のデータ連携を阻害

帝国器材では、従来のExcelを使ったフォルダー単位での情報共有に限界を感じていた。 特に部門間での連携不足や重複作業による非効率さが業務に影響を与えており、システム化が急務となった。

採用の理由

従来業務から無理なく移行できコスト効果も大きく採用を決定

「JUST.DB」は、従来のExcelベースの業務フローを大きく変えることなく、データの取り込みの自動化を実現できる柔軟なシステムだった。さらに、スモールスタートが可能で、コスト面でも優れていたため、採用を決定。

導入後の成果

部門間データ連携を実現し大幅なコスト削減効果にも期待

「JUST.DB」の導入により、部門間のデータ共有が強化され、業務の効率化が進んだ。特にスペース機能の恩恵が大きく、再作成などの無駄の解消や部門間連携時のミス削減によって、1案件で100万円規模のコスト削減効果も見込まれている。また、クラウドベースのシステムであるため、営業先や工場など出先での作業も行えるようになった。

部署間のデータ連携を目指し業務一元化システムを検討

帝国器材株式会社は創業昭和12年の老舗企業だ。戦時中に弾薬を運ぶための木箱を製造するところからはじまり、その際の技術を戦後は家具製作へ転用し、特に学校用家具を数多く手がけてきた。例えば、美術室や理科室で使われる木製の「角椅子」は同社のロングセラー商品である。

現在も国産材や地域材などの活用提案・材料開発をはじめ、オーダーメイド家具や木製建具の設計・製造・施工など、木材にまつわる幅広い事業を展開する。また、本社のある足立区と提携する鹿沼市などとともに、地方の森林資源を都市部で活用することで地域経済の循環を目指す「交流都市材」プロジェクトにも積極的に取り組んでいる。

そんな同社では部署間での情報管理・共有をExcelで行っていた。しかし、この方式には多くの課題があった。

「部署間でのデータ連携ができておらず、同じ内容を再入力していたり、人的ミスが発生したりと、非効率的な状況でした」と情報システム部 課長代理の山本裕斗氏は振り返る。

そこで7年前、これらの課題を解決するべく、業務を一元化するためのシステム化の検討がスタートしたのだった。

長年かけて見つけた「最適解」 新機能も大きく貢献

システムの選定を開始したものの、製造業と建設業の双方の要素を有する帝国器材の業務に合うパッケージ製品はなかなか見つからなかった。4年から5年もの歳月をかけてさまざまな製品を試し、またスクラッチ開発にも挑戦したが、いずれも満足の行く結果は得られなかったという。

「これまで個々人で管理していて、データベースの類を使う習慣がないため、いきなり新システムに刷新しても適応できず浸透しづらいだろうという懸念がありました。当社では長い間Excelベースで業務を行ってきたため、従業員の負担を少しでも軽減するためにも、従来の業務フローをなるべく変えずに移行できるシステムを探さなくてはなりませんでした」(山本氏)

そういった試行錯誤を長年続けた末に見つけたのがJUST.DBである。その存在自体は前々から知っていたものの、以前の仕様だと同社の要望にはマッチせず、導入を見送っていた。しかし昨年のアップデートでExcelからデータを直接流し込めるようになり、「今のJUST.DBなら帝国器材の業務に合うのでは」と判断したという。またスモールスタートが可能なこと、コスト面や柔軟性でも競合製品と比べて優れていたこともあり、JUST.DBを採用するに至った。

こうして2023年8月末に契約を結び、本格的な運用は2024年3月に開始した。繁忙期を避けるために契約から本格運用までに期間を設けたのだが、ここで予想しなかった“嬉しい誤算”となったのが、ちょうど運用開始のタイミングでリリースされた新機能「スペース」である。これは取引先やパートナー企業など社外ユーザーとの間で、案件管理や進捗報告などの情報共有をセキュアかつスムーズに行えるようにする機能だ。社内業務とは隔離された領域にて情報をやり取りするため、組織やユーザーごとにアクセス制御を細かく設定でき、複数社との情報共有も安心して行える。

「この新しい機能を活用することで、社外委託先とも複数の案件を横断的に管理できるようになり、企業間の連携がスムーズに進むようになりました」(山本氏)

業務効率化とミス削減 部門間連携の強化を実現

JUST.DBの導入にあたって山本氏が特に注意したのは、従業員が抵抗感をおぼえずに業務を進められるように、現行の業務フローを維持しながらシステムへと移行することだった。それに関しても、Excelで作成されたデータを自動的に吸い上げてデータベースに反映させる機能を活用したため、普段通りの作業を維持しながらも効率化を実現できた。

さらに、先述したJUST.DBの「スペース」機能により、社外の委託先との連携も強化されたという。

「スペース機能のおかげで、これまで残業が多かった設計部隊の負担が大幅に軽減されました。また部門間連携時のミスが減り、再作成などの無駄が解消され、1案件で100万円規模のコスト削減を期待できるようになりました」(山本氏)

JUST.DBを使う現場からの反応も上々だ。直感的なUIであるため、操作マニュアルも特別用意することはなかったという。また、Excelを用いていた頃は処理速度が遅かったり途中でフリーズしてしまったりと、効率面でも難があった。それがクラウドベースのシステムへ刷新されたことで動作がスムーズになり、さらに社外にいても操作できるようになった。

全社へと利用を拡大してさらなる業務効率化へ

帝国器材では、今後もJUST.DBの活用範囲を広げていくという。現在はまだ営業や設計部門の20名程度が活用するに留まっているが、将来的には施工や生産、木材の調達などの各部隊、そしてグループ会社や協力会社ともデータを連携し案件をワンストップで管理していくのが目標だという。

また、電子帳簿保存法への対応やさらなる業務効率化を目指していく構えだ。例えばJUST.DBはAPIによるシステム連携ができるため、会計システムとつなげてタスク管理で消込作業を行えるようにしていく構想を練っている。

これまでの成果から経営層からも注目されはじめており、JUST.DBは同社のDXの核とすることも期待できる。「ミスがない、出戻りがない環境を構築し広めていくのが理想です。そのためには誰にとっても使いやすいツールである必要があります。この点に関しても、JUST.DBのアップデートで追加された、生成AIによるシステム設計機能「JUST.DB Blueprint」によって実現していけると感じています」と、山本氏はJUST.DBを用いての今後の展望を語った。

山本 裕斗 氏

帝国器材株式会社
情報システム部 課長代理

山本 裕斗 氏